2012年12月12日水曜日

作文コメント

前回の作文では、まさかと思うような間違いが散見されました。

「ヨヘンは部屋にテレビとラジオとコンピュータを持っている。」

Jochen hat einen Fernseher, ein Radio und einen Computer in seinem Zimmer.

あまりにも簡単すぎるかと思ったのですが「彼の部屋に」の部分でinを使っていなかったり、その後が3格になっていない答案がありました。

それから、名詞の1格と4格は、男性単数以外は同形ですが、上記の文では、ein Fernseher とein Computer が男性名詞なので、それぞれeinen Fernseher, einen Computer とします。

「ヨヘンの部屋には~がある。」という言い方をするなら、

Es gibt einen Fernseher, ein Radio und einen Computer in Jochens Zimmer. 

となります。

ここで、最後の部分「ヨヘンの部屋に」を "im Zimmer Jochens"と書いた方は、大変よく勉強していると思います。確かに「ヨヘンの」は2格にしてZimmerにひっかけるべきところです。ただ、現代語では固有名詞が2格になる場合、Jochens Zimmer というように就職する名詞の前に置くのが通例です。

人名の2格Jochens のところには英語のようにJochen'sとアポストロフィーを入れません。


この「ヨヘンの部屋には」を最初に出して次のような文を作ってもよろしいです。

In Jochens Zimmer gibt es einen Fernseher, ein Radio und einen Computer.
(es gibt  + 4格:~がある)

3つ以上のものを並べて言う時は、コンマで区切り、最後の語とその前の語の間にコンマなしで "und" を入れます。

だから、einen Fernseher, ein Radio und einen Computer となります。

パンクチュエーションは大事です。


2012年12月5日水曜日

たかが2行の作文といえども...

ブログの更新が滞ってしまってすみませんでした。

小テストはまだ採点を終えていませんが、近日中に返却します。

さて、先週の作文ですが、超単純な文、かつビデオで出てきた表現をそのまま使えば良いだけだったのですが、かなり問題点が見つかりました。


彼は26歳で、ポーランドの出身です。


Er ist 26 (sechsundzwanzig) Jahre alt und kommt aus Polen.

kommt をistにしてもよろしいです。文を二つに分けるのも可。

ポーランド出身を、Er ist Pole. (彼はポーランド人です。)と書いた人もいましたが、それでもかまいません。しかし、出身地と国籍、住んでいる場所が必ずしも一致しないのがヨーロッパ。この点要注意です。

彼はイェーナに3年来住んでいます。

Er wohnt seit drei Jahren in Jena.

「3年来」は seit(3格支配前置詞)を使うと、いいですか、seit drei Jahren
ですよ。複数3格の-nを忘れた人、多数。

「3年間」と言うなら、何も前置詞をつけずに Er wohnt drei Jahre in Jena. あるいは、fürを使って、Er wohnt für drei Jahre in Jena.

Er lebt in Jena drei Jahre lang. という答案もあり、これも可。

ビデオは続けて見てゆくことにします。しかし、CALL教室のビデオが白黒なのは残念!カラーだと本当に美しいのですけれど...

大学の設備や授業の風景を見ながら、語彙を増やしてゆきましょう。


2012年11月11日日曜日

11月15日小テスト(教室変更あり)


すでに予告致しましたが、11月15日(木)10:40-11:10まで小テストを行います。

教室は今回のみ変更し、B307ですのでお間違いなく。

テストには筆記用具と時計以外の持ち込みは認めません。なお学生証を机の上に置いてください。

テストの範囲は以下の通りです。S. はSeite(ページ)、その後は問題番号です。

今学期学習事項:
S. 40, a, c, d; S. 41, 2, 3; S.42, 5; S. 45, 4, 5; S.46, 6; S. 48, 1; S. 49, 3, 4, (4には「日本」関連も付け加えてください。); S. 50, 5, a; S. 51, 6a (自分自身が「応募」する時も例題同様に書けるように練習しておくこと。なお、この個所でAnimateurの訳をそっくり英語で「アニメーター」としてしまいましたが、実際の仕事は旅行代理店やスポーツクラブで接客する人のことで、ケースによって「添乗員」、「相談員」、「スポーツのインストラクター」など訳し分けるしかないようです。うまく感じを表しているとは言い難いですが、旅行店の「相談指導員」などという訳でも通りそうです。以下はduden.deのオンライン版の説明です。とりあえず「アニメーター」としておきます。)

jemand, der von einem Reiseunternehmen o. Ä. zu dem Zweck angestellt ist, den Gästen Spiele, Sport o. a. Möglichkeiten für die Gestaltung ihres Urlaubs anzubieten

当然のことながら前期で学習した部分も試験範囲に入ります。

前期学習事項:
S. 8-11すべて;S. 11(絵を見て駅に何があるかドイツ語で言う。); S.12; S.14; S. 16; S. 17, 3; S.19, 8; S. 20, S. 21, 3; S.22, 7(数字); S.23, S.26-27(旅行先から友人に絵葉書を書き、街の印象を述べる。); S. 32. S. 33; S. 36, S. 37, 3,5; S. 38-39

書き取り・聴き取り問題がありますので、遅刻しないようにしてください。

なお、テストの後の5分間休憩し、それから通常授業にもどります。


2012年10月3日水曜日

食欲の秋、食べ物について学ぼう!


みなさん、夏休みをいかが過ごされましたか?

前期の試験は文法的には簡単であったものの、使われている語彙がかなり多かったようです。

この授業では文法についてはゆっくり確実に学んでゆきます。それに対し、ほかの授業の比べて覚えていただく単語、熟語、固有名詞がはるかに多いと考えてください。

急にドイツに行くことになったら、まず必要になりそうな事柄を優先的に学んでゆきます。

そのひとつが「食」です。

今回はまず食物の名前を覚えるために一緒にスパーマーケット(der Supermarkt/die Supermärkte)をインターネットで訪れましょう。

こちらはとあるブログからです。

http://climbusic.blog87.fc2.com/blog-entry-166.html


スーパーの広告も見ましょう。

http://blogs.yahoo.co.jp/mikichan_716/11019456.html



Exkurs:
オンラインスーパーもあります。

どんなものがあるか見て、欲しいものと値段を書きだしてください。"Warenkorb"(買い物カゴ)には商品を入れないでください!(もっとも日本から注文できませんから、何も起きませんが。)

http://www.supermarkt.de/


ところで、この授業は、教科書が洋書である上にあまりにも問題の量が多すぎて実際の授業ではすべてを扱うことができませんでした。そのため、試験においてもどこを調べて何を覚えればよいのか(一応口頭で指示しましたが、)わかりにくかったのではないかと思います。

今学期は、授業で取り扱う部分について前もってお知らせしておくようにしますので、試験の時はその範囲をしっかり勉強してください。もちろんそこに出てきた単語類は暗記するものとします。

とにかく語彙を増やしましょう!

2012年7月4日水曜日

小テストのコメント・助動詞構文

前回の小テストはまだ採点を終えていませんので返却まで少々お待ちください。

全体的にみて、

1. まだ音声と文字がうまく対応していない部分がある。

2. 動詞の現在人称変化はおおむねよくできている。(できていない人は急いで練習を!)

3. 語順は大半の人が理解していると思われる。

4. 名詞の複数形に関する誤解がある。男性、中性の単数2格を複数形だといまだに思っている人、いませんか?

5. 数字はとてもよくできていました!次は億単位まで行きましょう!

6. 冠詞(類)が抜けまくっている人がいました。名詞にはかなりの確率で何等かの冠詞類がつくことを想定してください。


ところで、文法でまだ習っていなくても、出てきた名詞は複数形ともどもしっかり覚えてしまいましょう。外国語は結局、語彙力がないと読めません。

次回の授業では、前回途中で終わってしまった「話法の助動詞」について学びます。また、他の助動詞構文についても共通の特徴を述べます。

2012年6月20日水曜日

所有冠詞(所有代名詞)、いよいよ全編完結へ!そして話法の助動詞へ!


mein, dein, sein, ihr(Ihr), unser など「私の~」。「君の~」という所有冠詞(所有代名詞、所有形容詞ともいいます。授業では所有冠詞と呼ぶことにします。)シリーズもあと少し。

先週の答案では、ほぼ完全にみなさん unser の変化を理解しておられました。この変化、けっこうわからなくなるのですよ。いつも授業で繰り返して見ている定冠詞と不定冠詞の変化で、3個所だけ不定冠詞に語尾がなく、ein になる男性1格、中性1・4格のところに注意してください。

先週の問題の解答です。

a. Unser Familienname ist Schulze.
b. Unser Hobby ist Surfen.
c. Unsere Kinder spielen Ball.
d. Unser Sohn ist vier und unsere Tochter sieben.
e. Unser Hund heißt Paul und unsere Katze heißt Klara.

Familienname のようにFamilie (女性名詞)+ Name(男性名詞)が繋がってできた合成名詞の変化は一番最後の名詞(ここではilie)に準じます。どんな長い合成名詞でも最後の名詞に準じて変化させます。


ここまで来たら残るは「君たちの」"euer"を片づけるのみです。これは"unser"とほぼ同様に変化させるだけでよいのですが、若干発音上母音のeを落とすことがあるので、その点に注意。授業で説明します。

☆その前に小テストです。☆

時間的余裕があれば、急に前進して助動詞の使い方を勉強します。

ここで急激にドイツ語の風景が変わるかもしれません。何しろ、今まで「主文(平叙文)と疑問詞のある文では、動詞は文の成分として2番目に置く」、「英語とは語順が違う」と繰り返して来たのに、今回助動詞の登場によって、動詞はその地位を奪われてしまいます。

助動詞構文では、助動詞を定動詞の位置に置き、動詞は文末、あるいは文の切れ目の最後に置かれます。

Ich spreche Deutsch und Englisch. (私はドイツ語と英語を話します。)

に、英語のcanにあたる話法の助動詞(意味は授業で説明)können のichに対する活用形kann (英語と似てますね。)を入れると次のような語順になります。

Ich kann Deutsch und Englisch sprechen.


まだ文法の授業で習っていないと思いますので、資料を配布して説明します。

2012年6月13日水曜日

自由作文のコメント:Einfach toll!



今回の自由作文(課題:旅先から絵葉書を送る)、出題者の感想をひとことで述べると、"Einfach toll!"です。

この表現、気をつけてください。einfachは単純な(単純に)、tollは(バカな、バカみたいに)--- ドイツ語では形容詞と副詞はほとんどの場合同形です。(だから要注意です。)

「単純にバカ!」・・・決してけなしているのではありません。

tollは口語表現で「素晴らしい!」の意味です。「素晴らしい」とか「すごい!」という意味です。英語でもterrificなど「恐ろしい」転じて「すごい、すばらしい」となるのと同じです。

強い意味の形容詞に"sehr"をつけてさらに強調しようとするとかえって意味が弱くなることがあります。

そんな時、別の副詞で該当の形容詞を強調することができます。einfachは「単純に」という意味のほか、

「全く」、「本当に」という強調の意味があります。

だから、"Einfach toll!" といえば、「本当にすばらしい!」という意味です。決して「単純バカ」ではないですよ。誤解なきよう。

何が良かったかというと、多くの方々が、辞書、文法書、インターネットなどを参照して、まだ習っていない事項をいくつも使って作文にチャレンジしておられたことです。

旅先の街をインターネットで調べ、どこを見に行くか、何をするか決め、それを言うために辞書やインターネットを使って作文する・・・出題者としてはそうしていただけると大変嬉しいのです。意欲的な作文が多かったです。

まだこの授業ではのんびり、動詞の変化や冠詞類のさまざまな変化をやりながら日常会話を覚えているだけなのに、しっかり前置詞も使えているし、過去形や完了形で書いた人もいました。形容詞の語尾変化を理解している方もいました。

助動詞を使った文(未来形、話法の助動詞)を使った文も多々みかけました。そして正しく書かれていました。

分離動詞だけは難しかったようで、使い方がわからなかった人が多かったようです。

間違えてもかまわないので、どんどん思ったことを表現しましょう。

作文は添削しますが、今すぐになぜそう直されるのかわからなくてもかまいません。

今回の課題、出題者の意図は、旅だより(その1)として絵葉書を書く、教科書のサンプルを見ながら葉書のフォーマットを覚えてもらうことでした。

しかし、フォーマットをこえて、内容的にも充実していました。

葉書の書き方、復習してみましょう。

1. 差出人は必ずしも住所まで書く必要はありません.


Abs. Kyoko Rikitake

日付は 

den 10. Juni, 2012

あるいは、場所を加えて、

Berlin, den 10. Juni, 2012

と書きます。これもかなり省略可です。

相手に向かってまずは、

a. Lieber Taro,
    Liebe Hanako,
b. Lieber Herr Yamada,
    Liebe Frau Sato,

のように男性あての時はLieber, 女性あての時は Liebe をつけます。
(これは形容詞の変化と関係があります。)

Lieber/Liebe {ファーストネーム}の時は、おおむね親称2人称 du を使い、Lieber Herr/ Liebe Frau (ラストネーム)の時は、だいたい敬称に人称 Sie を使います。

ですから、結びのところは、

a の場合は、

Viele Grüße, (Liebe Grüße)

Dein Walter (筆者が男性の時)

Deine Dorothea (筆者が女性の時)

b の場合は、

Mit herzlichen Grüßen, (Liebe Grüße, usw.)

Ihr Walter (筆者が男性の時)

Ihre Dorothea (筆者が女性の時)

のように書きます。

宛先は

a. の場合は、Karin Stockmann
                  Auguststrasse 12,
                  D-12345 Berlin

のように、

b. の場合は Frau Karin Stockmann
                   Auguststrasse 12,
                   D-12345 Berlin

ただし男性あての時は、
Herrn Walter Hof   (Herrnの語尾に注意)
                   Auguststrasse 12,
                     D-12345 Berlin

とします。

文面は多種多様なので、実際にいくつか授業でご紹介します。

旅便りはあと手紙の形式とメールの形式も勉強します。(メールには形式があってないようなものですが。)